cluster、VR-TRPGで頭角を現しているサークル、ぐだぐだぶとん。
2018年に結成されたTRPGサークルで、記念すべき第1作「地下壕の讃美歌」を2018年のコミックマーケット94にて頒布。
その後活動休止やメンバーの再編を経て、現在は10人のメンバーで活動。
今後の動向が気になるぐだぐだぶとんについてお伝えするべく、ぐだぐだぶとんの代表の逆凪さんにインタビューを行いました。
・ぐだぐだぶとんさんの生業、VR-TRPGとは?
(ぐだぐだぶとん代表&ぐだぐだ書房代表の逆凪さん)
まずはTRPGの説明からが良いでしょう。
TRPG(テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム)は、ある与えられたシナリオを攻略するために、参加者がシナリオの登場人物を文字通り演じ(ロールプレイングし)ながら、紙とペンと少しの運を携えて行う対話形式のゲームです。
参加者は進行役でNPCを演じるDL(ディーラー)と主人公を演じるPL(プレイヤー)に分かれます。DLがシナリオを元に描写を行い、それに対して主人公がどうするかをPLが決める。更にDLが主人公の動きに合わせて物語を動かす、という繰り返しで遊んでいきます。運が絡む事についてはサイコロを振って判定します。
本来紙とペン・サイコロしか使わなかったTRPGですが、メタバース上に再現されたTRPGの舞台に入る事でより高い没入感を得られるようになります。
そんなVR×TPRGの魅力に惹かれて、弊サークル、ぐだぐだぶとんはオリジナルシナリオのワールドを制作し、VR-TRPGを広める活動をしています。
勿論HMDを持っていなくてもclusterのVR-TRPGはスマホ(Android、iOS)やPC(Windows、Mac)で遊ぶ事ができます。
・「ぐだぐだぶとん」と「ぐだぐだ書房」の違いは?
VR-TRPGを作るサークルとして友人を集めて結成したのが「ぐだぐだぶとん」でした。clusterでのVR-TRPGにおいて「ぐだぐだぶとん」は先駆者でしたが、昨年の12月頃にclusterでVR-TRPGを作りたい方を観測するようになり、clusterでVR-TRPGを作るための情報共有コミュニティとして立ち上げたのが「ぐだぐだ書房」です。
・clusterで運営するにあたる利点は?
clusterは一番敷居の低いメタバースとして、スマホ(Android、iOS)やQuest2への対応をしています。
我々はVR-TRPGを広めるにあたって、VR民だけでなくTRPG民やVRもTRPGも知らない人を呼び込む必要があり、敷居の低さはこういった所で重要になります。
clusterを選んだ理由は敷居の低さですね。
・clusterだと何ができないことに困りますか?
勿論clusterで出来ないことはあります。
特にアバターへの干渉や身体性を活かした演出は弱いですね。
ただ逆に、clusterでも出来ることで我々が見落としている事、言語化出来てないことも多いでしょう。
最先端を求めるのも良いですが、まずはここで出来ることをしっかり開拓しようと思いながら制作を進めています。
・これまでの略歴/実績について教えてください
「ぐだぐだぶとん」が表に出たのは昨年の4月からです。「地下壕の讃美歌公開テストプレイイベント」に始まり、「全て忘れてしまえたなら」「ハローバーチャル」「静寂に捧ぐ祝詞」などを公開してきました。
様々な形式のVR-TRPGを無料公開した事もあり、今後は先駆者としての縛りを受けずに自由に作品を作る事ができる環境を作り上げました。
・ぐだぐだダイレクトとは
clusterでVR-TRPGを作る人が作品を発表するイベントです。
今回は第1回ということで旧作の紹介もありましたが、新作「星まつり、廻らない砂時計」の発表や夏に公開予定の「地下壕の讃美歌」の先行体験も行いました。
>やはり、ニンテンドーダイレクトを意識していますか?
まさにその通りです。複数の人が同じ形式のゲーム(VR-TRPG)をそれぞれで作る「ぐだぐだ書房」で何か大きなイベントが出来ないかなと考えていたら、ニンテンドーダイレクトがぴったり合いました。
新作がその場で発表されるワクワク感もニンダイならではです。
>制作者側から見たぐだぐだダイレクトの意図は何かありますか
定期的に行うことでモチベーションにもなりますし、ぐだぐだダイレクトの人気を皆で共有して作品を発表できるのでコミュニティマーケティングの負担も減って制作に集中できます。
実際の所、私自身も宣伝と制作の比率には悩んでいました。どちらも重要な事ですが、cluster民に向けた宣伝もあるしTRPG民に向けた宣伝もありますからね。
・clusterにおけるVR-TRPGはどのように広まってほしいですか?
初心者、上級者問わず、遊んでくれるといいよねと、 リアル脱出ゲームのように広まっていくといいなと考えています。 友達とわいわい遊ぶ人もがちがちの人もあそんでいく
最終的な弊サークルのVR-TRPGはそこを目指しています。
短期的にいうと、配信者に使って貰えるようになれば良いかなと思っています。
動画があると手っ取り早くコンテンツの事を知れるというのはありますし(ネタバレにはなりますが)
凝った物だと操作練習が必要になることもありますが、簡単なVR-TRPGであればむしろいつもより楽に遊べるはずです。面倒なアップロード作業とか部屋の準備とかをせずとも、作ってある部屋に入れば良いだけですからね。
~おまけパート~ぐだぐだ書房を支える隣人たちとは
(ぐだぐだぶとんのFlorさん)
ひとこと:面白いものと新しいものが好きです。面白くて新しいものを広めるために創作活動(っぽいこと)をしています。
・VR‐TRPGで必須ともいえるダイスパネル、どのようにして出来上がったのでしょうか?
VRでTRPGを遊ぼう!と決めた時からダイスは避けて通れない問題でした。始めたばかりの頃は形ある物理サイコロを実装していましたが、VRだけでなくPCやスマホから入るユーザーが多いclusterではクリック一つ、タップ一つで振れるダイスが必要だと考えて今のパネル形式に落ち着きました。
(ぐだぐだ書房の隣人ハスさん)
ひとこと:みんなでなにかやるのが好きで、ぼくはどちらかという横でがんばっているところを応援しているのが好きです。
・ぐだぐだ書房への技術提供をしていましたが、具体的にはどのようなギミックでしょうか?軽く説明をお願いします。
1.椅子をタップすると座る
2.椅子に座りながら移動キーを押すことで、撮影アングルを操作できる
3.正面にある映像をタップすることで、撮影のカウントダウンが始まる
4.カウントが終了すると、映像が静止画になって、写真として扱う事ができる
という4手順でできる優れもの。
やっていることはこれの応用
だそうです。
最新のTRPGワールド!
夏に控えている「地下壕の讃美歌」も要チェックだ!
地下壕の讃美歌は今年の夏にリリース!
ぐだぐだに関わるお二人方もインタビューに答えていただきありがとうございました!
今後の活躍がますます気になりますね!
ぐだぐだぶとん関連サイト