VR朗読劇「Bar historia」が、5月20日(土)21時~clusterにて開演されます。
イベント概要
VR朗読劇【Bar historia】第五、二十四~二十六話
イベントURL https://cluster.mu/e/0e0b03c0-07d0-4f34-b2a3-0411f0f2d255
日時 2023年5月20日(土)
開場 20:45
開演 21:00
VR朗読劇「Bar historia」は、一話につき8分前後ほどのショートオムニバス台本をもとにさまざまな人をキャストに迎え、各話毎に違ったテーマの朗読劇が楽しめるイベントです。このイベントは、REALITYやcluster、YouTube配信で朗読や占いなど幅広く活動する酔っ払い系Vtuber「ヨッパライバー」ことマツリーさんの主催で行われています。
「Bar historia」のマスターである「まつりー」と、いつもダル絡みしてくる常連の女性「みさき」、そこに現れる「今日のお客」とで始まるちょっと大人のストーリー。連作のため一回のイベントで3~4話ずつ、数回に分けて実施しており、今回披露するのは第5話と第24話~第26話。最終回までは今回を含めて残すところあと2回のみとのこと。配信アーカイブはないそうなので、この機会に見逃さないようにしましょう。
来場者も「常連客」に扮し、物語の一部になれる
来場者は、「Bar historia」ではお店のお客様として迎えられます。劇中はカウンター席を中心にストーリーが進行しますが、キャストが座る席以外にも席が空いている場合は来場者にも積極的にその席に座ってもらうという来場者参加型の形式が取られており、来場者はキャストの演技を間近にしながら物語の一部となる貴重な体験ができます。
ただし来場者はあくまでそのお店にたまたま居合わせた「静かな常連様」として遠巻きに耳に聞こえてくるBarの小話を肴に一杯頂くという参加スタイルとなっていますので、マナーを守ったうえで楽しみましょう。(手前の4席はキャスト、カウンター脇の2席に座っているのが来場者)
贅沢な生演奏BGMで、雰囲気たっぷりな朗読劇が楽しめる
「Bar historia」の名物と言えば、生演奏で聴くことができる優雅なBGMです。お店の大人っぽい雰囲気に合わせて、落ち着いたジャジーな音楽を物語とともに楽しめます。今回のBGM演奏を担当するのは、ギター奏者の蓼松(たでまつ)みおさん。
蓼松みおさんからのコメント
イベントの打ち上げでBGM程度な感じでぽろぽろとギターを弾いていたらマツリーさんから誘っていただきました!
お話に合わせて即興でBGMを弾いていくので 主張しすぎず引っ込みすぎず、場面に合ったいい感じのBGMを弾けるようにがんばります!
VR朗読劇ならではの「アバターワーク」がみどころの一つ
今回のイベントで「アバターワーク」担当として出演する歩留マリ(ぶど・まり)さん。歩留マリさんは当初「Bar historia」スタッフとしてBGMの音量調整を担当していましたが、BGMにメリーさん(ピアノ)や蓼松みおさん(ギター)の生演奏がつくようになってからはアバターワークでの出演が主になったそう。
ここでいうアバターワークとは、セリフを発さずにアバターの動きのみで演技を行うことを指します。歩留マリさん本人はセリフを発しませんが、別の人がセリフ役としてアバターワーク担当である歩留マリさんのアバターに声をあて、歩留マリさんはその声に合わせてアバターに動きをつけることで、セリフ役との二人三脚でひとりの役柄を演じるという手法です。
歩留マリさんからのコメント
記事をご覧の皆様、アバターワーク担当の歩留マリ(ぶど・まり)です。
セリフはないものの、セリフありの演技と同じようにその時そのキャラはどのような思いでいるか、その結果どのような動きをするかという事を考えて演技しております。マツリーさんと出会ったきっかけである「劇団四頭筋(げきだんしとうきん)」の経験も生かしつつ頑張っています。
今までは既に作ってあったアバターを使用していましたが、今回はこの為に作った初公開アバター2体で出演します!会場で直接、見ていただきたいです!お話の世界観を表現できるよう、全力を尽くします!ぜひお越しください!!
「Bar historia」誕生秘話インタビュー!
今回、主催であるマツリーさんと一部のキャスト・スタッフの方々に、「Bar historia」誕生から現在までの軌跡や関係性について直接インタビューさせていただくことができました。
――最初はライブ配信アプリ「REALITY」から一人で始めた朗読劇
もともとはREALITY(リアリティ)というライブ配信アプリを使って、事務所に所属して1年くらい配信をやっていました。まさにこの「Bar historia」のように、お酒を注ぐ音や乾杯の音などの効果音をつけて雑談するという、お店の接客っぽい配信スタイルです。
そういった配信をするなかで、舞台脚本の経験のあるアマチュアの作家さんが配信によく来てくれていて「オリジナルで台本書いたら読んでくれる?」と提案してくれたんです。「じゃあ配信中に書くね!」ってその場で台本書き始めて、「書き上がったものをコメントに今書くから、台本を一人で読んで!」と言われて、出来たてホヤホヤの台本を一人で朗読したのが始まりです。
第一話をやってみたら作家さんも気に入ってくれて、私もこれは楽しいなと思って、そこから話数を重ねていきました。それが今clusterのイベントでやっている朗読劇「Bar historia」の原作にあたる台本です。
――ひとりで何役もやっていたんですか?
基本的にはそうですね。あとREALITYにはコラボ機能というものがあって気軽に一緒に配信が出来るようになってるんですよ。だからその作家の方にも一役読んでもらって、あとは全部私が読んでました。
最初はそんなかんじだったんですけど、REALITYでは「セリフ枠」という配信ジャンルが存在するくらい芝居好きな人がわりと多くて、一緒にやりたい人いたらやろうよ!と配信で声をかけてみたら「やってみたい!」と言ってくれる人が結構いたんです。なので途中から参加型のような形式になって、やりたい人には台本渡してすぐコラボにあがってもらって、即興で演技して、みんなと遊んでたっていうかんじです。
――好きなものを楽しんでいくうちに、巡り合わせが重なっていった
clusterを始めたのは、もともとREALITYで友達だったhanna-rira(ハンナリラ)さんに教えてもらったからですね。時期的には、REALITYを始めて1ヶ月くらいのことです。
ハンナさんとはMirrativ(ミラティブ)というゲーム配信アプリからのゲーム仲間で、もう2年くらいの付き合いです。同じゲームが好きでMirrativで知り合ったところから、REALITYも、clusterも、ハンナさんに教えてもらいました。
REALITYにcluster連携※1っていうのがあって、「何このclusterって?」となって。最初は(cluster内の)喫茶店探しをするのが好きになって遊んでました。
ある日、えるさんという方が開催した「MMステ」というイベントを見つけて、その出演ゲストに「だんだん我慢できなくなるシリーズ」が有名なギタリストsak(サック)さんが出ていたんです。sakさんのことは以前からYouTubeで見ていてファンだったので「なんで、あのsakさんがclusterに!?」って驚きました。
※1 cluster連携:REALITYのアバターをclusterで使えるようにする機能
ハンナさんはB’zが好きだからね。sakさんもB’zが好きでよくカバーをされてますから。私は私で、sakさんのことは知ってました。私の好きなソシャゲがあるんですけど、sakさんがそのゲームの楽曲をギターで弾いてる動画をYouTubeにあげていらっしゃるんです。それが何万回再生もされてるやつで、それで知ってました。
で、「あのsakさんをclusterに呼んだ人は何者?」ってかんじでえるさんに注目していたら、今度はえるさんがVR演劇のイベントを開催するらしいと知って。それで二人で見に行ったのが、えるさんが座長を務める「劇団四頭筋(げきだんしとうきん)」の「小さな星のアイ」という公演でした。なんだこれは、と二人とも惚けてた。何が起こったのかわかんなかったもんね。
うん。二人とも見終わって「ちょっとさ、この後いつもの喫茶店のワールド行って感想言い合おうぜ」ってなって。まさに映画見に行ってそのまま喫茶店入ってその映画のパンフレット見ながらあれこれ盛り上がるのと同じですよ。「どうでした今日!?いやすごかったー」とか言って、二人とももう劇団四頭筋ファンになっちゃって。
それからしばらくして、劇団四頭筋の公演「アイのぬくもり」の町の人役のキャスト募集がかかって、ハンナさんに「これどうするよ?応募した方がいい?」って言ったら「あんたやるしかないでしょ。申し込まない理由はない!」と背中を押されて、町の人役に応募し、出演しました。そこで得た経験や出会いが、clusterで「Bar historia」をやる大きなきっかけになりました。
巡り合わせがすごい。
本当にね。なので、何か表現するとか発信するのが目的というよりは、遊びの延長が自然と今に繋がりました。「Bar historia」に出演してくれたキャストのみんなも、出演のきっかけは「この人すごいからスカウトした」とかそういった理由よりも、「友達になったから」「仲良くなったから」です。
――clusterの醍醐味ですね。
はい。それで劇団四頭筋の公演「アイのぬくもり」の出演後、「Bar historia」の第一回イベントをやろうと思い立ちました。その頃には台本も20話ほど出来上がっていました。
劇団四頭筋のような場面転換があるとか暗転するとかいった演出やパーティクルは出来ないけど、見た感じは立体的なお店でお客さんが座ってて、しゃべっているというのが視覚情報としてあれば、REALITYの配信でもやってきたように乾杯の音などの効果音なら演出に使えるから、朗読劇としてやっても成り立つのではないかなと。
「いつかね」とぼんやりと言ってたことでしたが、直近で似たような朗読イベントが立ってるのをハンナさんが見つけてきて「先越されちゃうよ。せっかく出来た繋がりなんだから、知ってる人全員に声かけてみたら!失礼でもなんでもいいから、思い付く人全員声かけなさいよ!」とまた背中を押してくれて。そのまま色んな人にDMしました。
その時、REALITYで配信しながらハンナさんと話してたんですけど、21時くらいに配信始めて夜中の1時くらいにはそんな話になって、早朝にえるさんにDMでカメラマンの依頼をしたら朝6時には「いいよ!」って返事来て(笑)。
REALITYで仲良しの人にも「今度clusterでイベントやるんだけど、cluster連携で入りやすいから一緒に出てよ」と誘って、clusterに引き込んでいきました。なかには演劇経験がない人や普通のただのリスナーさんだった人もいます。
本当にノリと勢いでしたね。ハンナさんにそそのかされて!
でもよかったでしょ?
でた、いつものそれ(笑)。
まぁでも、元々何か一つの目標があって「Bar historia」に辿り着いたのではなく、そそのかされつつアドバイスされつつ、 思い付いた先、やった先で繋がったものがそこで終わらずに、その先でも全部繋がってつながって今に至るというかんじですね。